一度は行きたい 京都 世界遺産 平等院 Kyoto World Heritage site Byodoin Temple
平等院と鳳凰の関係 Kyoto World Heritage Site Byodoin Temple

京都市の中心部分から10キロ南に位置する宇治に平等院が建っています。10円硬貨に描かれている「鳳凰堂」や、10000円札の裏のデザインとなった「鳳凰堂」の屋根の上の鳳凰でよく知られています。皆様の最も身近な世界遺産ということもできるかもしれませんね。
鳳凰は風水と密接に結びついています。風水は古代中国の陰陽思想と五行説にもとずいていて、四神相応の地は風水上最高の場所とされています。北の玄武、西の白虎、東の青龍、南の朱雀という四方位を護る霊獣のことを四神相応と呼んでいます。この中央の黄龍とよばれている場所に宮廷を定めると都は安定するという説があり、平安京は風水にもとずき決定されたのです。朱雀は鳳凰と同一と言われていて、都の南を守護する存在です。
平等院の歴史 Kyoto World Heritage Site Byodoin Temple

平等院は「源氏物語」の主人公である光源氏のモデルとされる源融(みなもととおる)が営んだ別荘が発祥です。その後藤原道長の別荘「宇治殿」となり、藤原道長の子である藤原頼道が1052年に寺院に改めて「平等院」を創建しました。
仏教は多くの民衆に受入れられましたが、平安時代後期になると天災が続き民衆の不安も高まり、末法思想が信じられるようになりました。「平等院]が創建されたのはこの時期で、極楽往生を願う貴族たちはこぞって阿弥陀堂を建立しました。平等院の本尊も阿弥陀如来です。作者の定朝は日本史上有数の仏師で、優美で温和な作風が平安貴族から高い評価を受けました。
平等院と平安文学 Kyoto World Heritage site Byodoin Temple

「後拾遺往生伝」には、「極楽いぶかしくば宇治の御寺を敬へ」と詠まれています。多くの人が「平等院」と極楽浄土を重ね合わせていたことがうかがえます。谷崎潤一郎や与謝野晶子なども平等院を題材に歌や文章を表しました。藤原道綱の母の著作「蜻蛉日記」(かげろうにっき)では、鵜飼の盛んな宇治に多くの鵜舟が出る光景が記されています。また紫式部の「源氏物語」の舞台にもなった朝霧橋の東詰めには、第三部「宇治十帖」の登場人物である匂宮と浮舟のモニュメントがたっています。平等院近くには源氏物語ミュージアムもありますので、平安文学に親しまれてはいかがでしょうか?
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